クルーシブルの問題点 - デスティニー

2014年10月5日 カテゴリ: ゲーム, 雑談, destiny
デスティニー - DESTINY

デスティニーのクルーシブルというPvPモードについてのお話です。

単調でつまらない。

簡単に言うとそういうことです。

ルールそのものだけが原因ということではなく、キャラクターの個性やバランスや諸々の仕様が面白さを作り出すためにお互いが作用しあっていないため、結局つまらなくなっているように見て取れます。

PvPのゲームモードは6種類あります。

デスティニー - DESTINY

コントロール

6対6のチームデスマッチ。3ヵ所あるエリアを取り合いながら撃ち合う。

クラッシュ

6対6のチームデスマッチ。ひたすら撃ち合う。

ランブル

6人それぞれが敵。ひたすら撃ち合う。

スカーミッシュ

3対3のチームデスマッチ。ひたすら撃ち合う。

サルベージ(週末のみコンバインアームズと隔週でプレイ可能?)

3対3のチームデスマッチ。ランダムに出現する場所(装置)を一定時間取り合う。

コンバインアームズ(週末のみサルベージと隔週でプレイ可能?)

6対6のチームデスマッチ。ひたすら撃ち合う。(クラッシュのビークル有りマップと同じ)


全てポイント制になっており、制限時間内により多くのポイントを取ったチームの勝ちか、先に一定のポイントに達したチームの勝ち、というルールになっています。


どれも同じようなルール設定なのも大きな問題ですが、よりつまらなく感じさせている原因は
全ての戦闘行為が正面衝突のみになる点です。

動いているとレーダーに映るので裏取りもできませんし、しても意味がありません。数的優位にある状況なら正面から撃ち合った方が早く片付きますし、頭数が足りないなら裏取りしてもレーダーに映っているのでその間に冷静に対処されて結局負けます。

出来ることといえば、なるべく味方同士で固まって動くことだけです。

戦闘は正面衝突のみですから、数的優位にある方が圧倒的に勝ちやすくなりますし、また複数人で動いていると相手の照準をブレさせる効果も期待できるので、そういうところでもより撃ち負けにくくなります。

照準をブレさせるというのは、このゲームはやんわりとエイム補助が効いているので、例えば今照準を定めて撃っている敵の近くを別の敵が通ると一瞬そちらにエイムがひっぱられる現象のことです。

撃ち合うのは物の数秒ですから、これが原因で撃ち負けることもしばしば。


また、相手がどんな武器を持っているのか判別できないところも、戦闘を単調化させている要因です。

主に近めの中距離で戦闘が起こりやすいゲームで、その距離だとキャラクターがゴテゴテしていて小さいくてどんな武器を持っているのか瞬時に判別できないので、結局、見かけたら撃つ、これしかなくなってしまいます。

それで、相手がロケランだったりする場合は、撃ち合う間もなく吹き飛ばされて終わるわけですw

だいたい死ぬ原因は、回避も防御も間に合わない特殊スキルかロケランか気長に待ち伏せしてるフュージョンか一直線に飛んできて爆発範囲が広いノヴァボムか(グレネード系の投擲類で一直線に飛ばせること自体がもうチート級なんですけどねw…っていうかそれロケランじゃ…w)、といったようにどうにもならない一撃死になっています。

例えばラストオブアスのマルチなら、相手が持っている武器が分かりやすいので、それを見て行動を変えていくところが戦略的な面白さに繋がっているわけです。


トラップのように時間差で何かを起こす装備が無いので、これも戦略的な要素が無いと感じさせる要因と共に、戦闘の単調化を助長しています。


「スカーミッシュ」以外では共闘感が非常に薄い点もつまらなく感じさせる部分です。

プレイヤーは基本的にゾンビ状態で、死んでも数秒ですぐ復活できるシステムになっています。そのため、死んだ仲間を助けるという行為がないので、一緒に戦うという一体感がなくなってしまっています。

チームデスマッチなのに一人で戦っているかのような雰囲気になりやすいです。

「スカーミッシュ」では復活に時間が掛かるため、その場で死んだ仲間を復活させる方が優位に戦い続けることができる上、そもそも簡易説明に「仲間を生き返らせろ」と書かれているのでそうする傾向にあり、こちらでは共闘感が他のモードよりもあります。

レーダーの仕組みがプレイの混乱を招きやすい。

レーダーに敵が映ることを言っているのではなく、プレイヤーが自キャラの向きを変えると敵との方位関係が変わるために赤く光るマスも変わるわけですが、その際に今まで光っていたマスがフェードアウトして消えるデザインのため、一瞬ですが2マス光る状況になり、これが敵が違う場所に二人以上いるのか、それとも一人または複数で一箇所にいるのか、を誤認してしまうことがあります。

そのため、何度か向きを変えて確認しなければいけなくなり、これがプレイの快適さを失わせてしまっています。

このレーダーのデザインはすぐにでも直してもらいたいところです。

また、敵が近すぎるとどの方角にいるかも分からなくなるのは不可思議な仕様です。左後ろにいるか右後ろにいるかでは全く違いますし、その一瞬の行動の無駄が勝敗を分けることがざらにあります。

近い場合は、方角と高度に合わせて画面の枠が色付きと濃さでぼんやり光る仕様なら分かりやすいと思うのですが。近距離にいるのにどの方角にいるか分からないというのは、戦闘員としてポンコツ過ぎますよ…。


キャラクター間のバランスが悪い。

以前に書いたレビューの中で「バランスは良い」と書いたのですが、最近になって十分に育ったサブクラスとそのスキルを使いこなし、他職のスキルも分かっているプレイヤーがかなり増えてきたところで、改めて見直してみるとバランスがおかしい部分が目立ってきたように感じます。

ウォーロック強し!!

海外ではテスト段階から言われていたようなのですが、それと同じ状況でなのかは不明ですが、慣れたプレイヤーが増えてきた現状ではそのように感じます。

当初、タイタンを使っていて思ったのは、負ける時は自分の立ち回りがまずかった点や相手が冷静に対処していた点などがはっきり分かったので、キャラクターのバランスの問題ではないと感じましたが、慣れてくると際どい線をついてくる部分で決着がつくことが多くなってきて、ちょっとした能力の違いが際立ってくるわけです。

おそらく今後のアップデートで修正が入るでしょう。

しかしながら、そもそも3つのキャラクターをしっかり差別化できていない点もけっこう大きな要因ではないかと思います。

というのは、ゲームスタート時のキャラメイクの段階で、

タイタン → 接近戦、肉弾戦

ハンター → ステルス系の暗殺

ウォーロック → 中距離戦のバランスタイプ

を得意とするかのような印象を受ける説明がなされています。

デスティニー - DESTINY

例えばタイタンを使ってみた感触ですが、接近戦をすると弱いです。中距離を保ってパンパン撃ってると強いです。

タイタンが接近戦で強いのは、特定の複数の条件が重なった場合のみなので、PvPはもちろんPvEにおいても殆ど接近戦で強さをみせることはありません。

対ウォーロックやハンターでは、こちらが先に殴っても殴り返されて負けるありさまですし、リーチが長いのかな、あと吸い付きとスピードが凄いのもあるので、タイタンは接近戦をしてはいけません。

だいたいPvEでは接近されたら即死という感じですし、基本的にどのキャラを使っても中距離以上を保って戦わなければいけませんから、どのキャラを見ても同じような距離を保って戦っている現状です。

つまりキャラクターの個性が無いに等しい、それによる攻略の違いもない設計になってしまっているので、複数のクラス(職)というよりは同じクラスの色違い程度のものと言えます。

それだけに、違うキャラクターの能力なのに、同じ能力の上位版、下位版、のような印象すら受けてしまうような状況です。


クルーシブルはどれも最初から最後までずっと正面衝突するだけの戦闘になるので、とにかく長ったらしく感じます。

始まって2~3分でもうお腹いっぱいになるのですが、残り時間を見るとまだ6分とかあったりしてぐったりするわけです。

更に、アナウンスで「残り5分だ」と知らせてくるのですが、これを聞くたびにげんなり…。勝ってても負けててもげんなり…。

面白くて夢中になってしまう戦闘だったら「そっか…、じゃあどう動くかな…」となるでしょうが、デスティニーのPvPでは「まだそんなにあるの…!!?」にしかなりません。

一度死んだら復活できないようにして敵チームを全滅したら一本で三本先取制にしたり、一つのアイテムを取り合って最後に自陣に保持していたチームが勝ちなどのルールを取り入れるなど、根幹から作り直すぐらいの変更は絶対に必要です。

正面からただひたすら撃ち合い続けるだけのモードも一つはあっても良いですが、現状では全てがそれになってしまっているので全体的に単調というイメージになってしまっています。


ネットゲームには付き物ですが、デスティニーでもラグの問題があります。

至近距離で明らかに直撃しているのに無傷だったり、相手の攻撃したモーションがないのに撃ち殺されていたり(相手がただ走り抜けていっただけの映像になっていますw)、エリアを占領している時の進捗ゲージが何度も巻き戻ったり、ラグが原因と思われるプレイへの影響は常にあります。


また、オートエイムとラグの合わせ技なのかもしれませんが、撃ったところに当たった感触が無いんです。

命中した時の手ごたえがなく、「あれ?今ので当たったの?」ということが常で、当たっているはずなのに外れているということも。

当たったなら当たったなりの感触、外したなら外したなりの感触、これがあやふやなので何とも気持ちが悪いというかすっきりしないというか納得いかないというか、爽快感も無ければ残念感もありません。


対戦終了後の報酬アイテムがランダムで各人に当たるようになっていて、全く貰えないことも普通にあります。

活躍した度合いなど全く関係なく配られるので、アイテム目的の場合は一生懸命戦って良い戦績を残す必要は全くなく、逆に放置して置いておくだけでOKな状態です。

また、勝ったチームなのにアイテムが一つも貰えない事もあり、流石にこれは「え…?!」と自分の目を疑ってしまいます。

エキゾチック武器を貰うためのバウンティで500ポイント稼ぐものがありますが、これを達成するためには集団になって動くことを分かっているチームであることが大きく影響するため、開始早々に散り散りに走っていくようなチームなら即抜け推奨といえます。

ルールも雑ながらキック機能もペナルティに関することもないようなので、アイテム目的なら放置推奨、バウンティ目的ならメンバーを見定めて開始早々即抜け推奨、というようなゲームが破綻してしまう行動が許されている状況です。


このクルーシブル、まるで子供が作った遊びのようなんです。

制作側はこう遊んで欲しいという思いがあるのでしょうが、ルール設定やキャラなど諸々未熟な作りなので、プレイヤーは必ずしもそうは動かないですし、同じように楽しいとも思わない。

子供の考えた遊びって、大人がみると穴だらけじゃないですか。大人がそこをついて動くと子供は「ダメ!こういうふうにやって!」って言うでしょう。あんな状態w


これもう人が減ってきているのではないでしょうか?

海外では日本時間で週末の朝方やお昼頃はネットゲームは盛んになるのですが、その時間にアクセスしても最近は人が集まらなくて人数が足りないままゲーム開始したり、終わる直前のゲームに無理やり途中参加として放り込まれたりすることが増えてきました。

他の時間帯でもマッチングに非常に時間が掛かることが多いので、過疎を感じざるを得ません。

頭数がある方が勝つ法則のゲームなのに5対4で始まる理不尽ゲームw

デスティニー - DESTINY

残り1分30秒のチームデスマッチに放り込まれるも、10秒後にポイントが達してゲーム終了になった時。数歩歩いただけで終了してしまいましたw

アイテムは貰えました。ゴミアイテムですが。

デスティニー - DESTINY


ここの制作会社(BUNGiE)バンジーのデスティニーの作りを見ていると、「自分達の損害が無いように」、「手間が掛からないように」これらが全面に出すぎてしまっているので、クルーシブルだけでなくストーリーやストライクもそうですが、根本的に改善されることはおそらくないでしょう。

クルーシブルに関しては、今のままのクラスやスキルやルールでいくなら、レーダーを無くしてエイム補助も無くしてしまった方がはるかに面白くなるかと思います。



デスティニー[DESTINY]の感想


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一つ不思議なのは、このゲームは発売の一ヶ月半ほど前にベータテストまであったのに、なぜ溢れ過ぎている諸問題がありながらも支持され続けたのか、つまり結果としてここまで売れたのかということです。

この時期に問題があっても大きく修正されることはないであろうことは、時間的にみて明らかでもあるわけですから、発売までには劇的に改善されることはなくほぼβと近い状態のまま発売されることは想像できるわけです。

プレイさせずにムービーや一部のプレイ動画だけを見せて異常に騒ぎ立てて売り抜けたのなら宣伝が上手かったと言えますが、実際に多くの人がプレイしたのに…、というところがどうにもこうにも…。

ファンゲームスライスの感覚が一般とはズレてしまっているのでしょうかね…。レビューで6点を付けましたが、厳しすぎでしたかね?